こんにちは。満面の笑みで失礼します。小俣造園の小俣聖です。
今回は仕事の内容ではなく、お盆休みに行った長野旅行についてお送りします。
といっても造園に関係するものもたくさんありましたので、そちらは私ができる範囲で解説も併せて書いていきたいと思います。
まず、私が満面の笑みを浮かべて立っている後ろにあるのは上田城跡にある真田石です。真田昌幸が石垣の中に積んだ巨石で、信之が松代に移封を命じられた際に父の形見として持っていこうとしたところ、びくともしなかったという逸話が残るものです。
この話を聞いた当初は、あくまで人力のみの時代に積んだ石だから実際見ると大したことないだろうと思っていました。しかし、その想像を超える大きさに思わずこの笑顔です。今の時代にこの大きさの庭石を動かすとなったら、間違いなくラフタークレーンを使うでしょうね。あくまで全体の一部分しか見えませんが、石垣に使う石には奥行きが必要不可欠です。張りぼてのような薄い石では安定性に欠けるため、とても櫓を支え切れません。
こちらは松本城の石垣です。こちらにも巨石がありましたので思わず写真を撮ってしまいました。角にあるので全貌がある程度わかりますね。真田石は奥行きが見えないのでどちらが大きいのかの比較はできませんが、どちらも機械がない時代に積まれたということを考えると、先人たちの技術力の高さには感服します。
こちらも松本城の石垣です。石の並びを見てみると、だいたいが1つの石を下の2石で支えるという積み方がなされます。これを繰り返して全体を積み上げると1つの石を周りの6石が囲むことになります。そうすると強度が高い石垣ができるそうです。詳しく解説しますね。
こちらは戸隠神社にある石垣です。上田城、松本城は加工を施さない石(野面石と言います)を使用していますが、戸隠神社では六角形に加工した亀甲石を使用しています。先ほどの1つの石を下の2石が支え、1つの石を周りには6石が囲むというのが、六角形になるとわかりやすいかと思います。この形はハチの巣や段ボールに見られるハニカム構造と似ています。1つの方向から衝撃を受けたときに他の5方向に分散させることができるので、それぞれの面が受ける衝撃が小さくなるというものです。加工を施さない野面石でも周りを6石で囲むことでハニカム構造に近い効果を得ることができるようです。こういったものが昔から応用されてきたというのが信じられませんね。日本の土木技術の高さが伺えます。
また戸隠にはこういったとんでもない大きさの杉並木があったり、
それよりも大きい御神木があったりと自然の壮大さに圧倒されました。
また善光寺では普段は入れない山門に登ることができました。背の高く枝張りの大きい見事なアカマツがたくさんありました。こちらも思わず写真に収めました。
長野県は観光に行く先々で職業柄、興味を惹かれるものが多くありました。歴史のある場所には今もなお、先人たちの技術や雄大な自然が広がっており、普段の生活からは得られない刺激をたくさん受けました。長野県、とってもいいところでした!オススメです!
次回からはまた手入れの様子等をお伝えしたいと思います。
それでは失礼します!次回の更新もお楽しみに!
小俣
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